Calendar
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
PROFILE
OTHERS

M's DIARY

読んだ本の記録
<< ドミノ | main |
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
変身
高橋 義孝,カフカ
新潮社
(1952-07-30)
『変身』カフカ 読了。

ある日、起きると虫になっていた。
という有名にもほどがある作品。これ、所々で笑ってしまいました。

ことに天昇にへばりついているのは気持ちがよかった。床の上に這いつくばっているのとはよほど趣がちがう。(中略)グレーゴルは天井にへばりついていて、ほとんど幸福と言ってもいいほどの放心状態におちいり、不覚にも足を離して床の上へばたんと落ちて、われながらそれに驚くこともよくあった。

想像して笑わずにはいられません。
何が可笑しいって、「何か気がかりな夢」から目を覚ますと虫になっていたグレーゴル。
彼は取り乱すわけでもなく、虫としての自分をすんなり受け入れている。これは家族にも言えることで、妹や父、母は彼の姿を嘆きはするけれど、どうして彼が虫になってしまったのか?という根本的なところは全く疑問に思っていないのです。
それのせいかやけに「虫になる」ということが軽いことに感じられて、全体的にギャグっぽい冗談な空気が漂っているわけです。
特に父親が真剣になってリンゴを彼に投げつけるところとか。リンゴが身体に埋まったまま生活する彼を想像するともう駄目です。面白すぎる。

けれど、「えっ……」と思ってしまうほど、あっさりと物語は終わる。
最後は爽やかに描かれていますが、その背景に漂う虚しさと切なさはどうしようもないです。
| | 17:59 | - | - |
スポンサーサイト
| - | 17:59 | - | - |